屋久島といえば一番最初に思いつくのが縄文杉。
日本人なら一度は訪れてみたいと思っているのではないでしょうか?
しかし、縄文杉の知名度は抜群に高いですが、縄文杉までの道のりがハードであることは知られていません。
登山口から縄文杉まで往復で20km以上山道を歩かなければなりません。
1日に20kmもの距離を歩くことはなかなかないと思いますが、それでも屋久島に訪れたら、縄文杉を見たい方は多くいます。
- 登山初心者でも縄文杉までたどり着くことができるのか?
- 日帰りでいける?
- ガイドは必要?
今回は、登山初心者と一緒にガイドなど使わずに自力で縄文杉までトレッキングしてきたのでレポートします。
登山ルート | 荒川登山口 | 大株歩道入口 ウィルソン株 大王杉 縄文杉
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エリア | 屋久島 |
ジャンル | 日帰り |
標準時間 | 10時間 |
歩行距離 | 22km |
標高差 | 700m |
レベル | 中級者 ※登山道は整備されているので初心者でもいくことができますが、歩行距離が22kmと長いので体力と気力が求められます。 |
縄文杉登山の玄関口、荒川登山口までの行き方とバスの乗車方法
日帰りの縄文杉トレッキングの朝はかなり早いです。
縄文杉まで12時間ほど歩く必要があるため、時間を逆算すると早朝に登山口を出発しなければ帰ってこれません。
まずは、縄文杉のスタート地点の荒川登山口まで向かわないと行けないのですが、車で直接荒川登山口まで行くことができません。
3月〜11月までの期間、荒川登山口までの道はマイカー規制が入るため、手前にある「屋久島自然館」でシャトルバスに乗り換えて荒川登山口まで向かいます。

バス運行区間 | 屋久杉自然館 | 荒川登山口(約40分)
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料金 | 片道2000円 往復3000円 ※バス代の中に協力金1000円が含まれております。 荒川登山バスチケット購入時に保全協力金をお願いしています。 日帰り入山が1000円、山中泊が2000円 |
備考 | 時刻表あり。 先着順なのでバスに乗れなかった場合、次の時刻のバスに乗車となります。 シャトルバスのチケットは屋久杉自然館でも購入することができますが、売り切れる可能性もあるので前日までに購入することをおすすめします。 シャトルバスも混雑が予想されるので時間には余裕をもちましょう |
私たちは、一番早い5時発のバスに乗るために4ː30ころに屋久杉自然館に到着しましたが、満席のため乗ることができず、次の5ː20のバスに乗車し、6時前に荒川登山口に到着し、登山スタート!
帰りの時間も考えて、6ː30までには荒川登山口を出発するのが理想的です。
荒川登山口〜縄文杉登山ルート
行き
荒川登山口(6:00)
帰り
縄文杉(6:00) 大王杉(11:30) ウィルソン株(12:00) 大株歩道入口(13:00) 荒川登山口
縄文杉までの道のりは、全11kmあります。
11kmのうち8kmがトロッコ道で、トロッコ道が終わると本格的な登山道になります。
時間にしてトロッコ道を2時間半、山道を1時間半かけて縄文杉を目指します。
途中もウィルソン株や大王杉など見どころがあります。




このようなトロッコ道が永遠と続きます。
橋を渡ったり、トンネルをくぐったり頭上から水が流れていたりとアドベンチャーなトロッコ道です。
雨の多い屋久島なのでトロッコ道の枕木が濡れていることが多く滑りやすくなっています。
また、苔などの自然をなるべく踏まないようにトロッコ道をそれたりしないように気をつけましょう。
縄文杉まで10km以上あるうちトロッコ道が8km続いています。
少しでも時間を巻きたかったのでトロッコ道は体力を温存しつつペースを上げて進んでいきました。
最初はトロッコ道も楽しい気分でしたが、次第に疲労感が増します。
カーブを曲がるたびにトロッコ道が続き、だんだんと心が折れてきました。
ちなみにこのトロッコ道はもともと屋久杉を伐採し、運搬するために使われていました。
現在も物資を運搬やケガ人を輸送する際に使われています。

30分ほど歩くと表れる、縄文杉登山で最初の屋久杉。


荒川登山口を出発して約2時間半、ようやくトロッコ道の最終地点に到着。
トイレや休憩所もあるので小休憩。
この先は携帯トイレブースしかないのでここでトイレを済ませておきましょう。
ここから縄文杉まで本格的な登山道が2.5km続きます。
次の目的地は縄文杉より見たいと思っていたウィルソン株へ向かいます。
看板にも書いてありますが、日帰りで縄文杉を目指す方は遅くても10時までここを出発するようにしてください。


トロッコ道とは打って変わって、大きな木の根や石の道になります。
山道になると大きな木がどんどん現れてハイキング気分から登山モードに切り替わりました。

大株歩道入口から30分で最初の目的地のウィルソン株に到着。
江戸時代に伐採された切り株でウィルソンという博士によって調査や紹介されたことでこの名が付けられました。
切り株の中に入ってみます。

ウィルソン株の中に入って見上げると、ハートの形をしています。
私たちは、縄文杉よりウィルソン株のこの写真を撮るのが一番の目的でした。
しかし、縄文杉登山に訪れる人もみんな立ち寄って写真を撮ります。
ウィルソン株の入口には長蛇の列ができるのであまりゆっくりすることができませんでした。



ウィルソン株は、ハートの形しているわけではありません。
中に入って撮る角度をぐるぐる変えると、ハートの形になる場所があるので探してみてください。
広角機能付きのカメラで撮るときれいに映ります。


さらに似たような山道を登って縄文杉に向かいます。
縄文杉までの道の途中に給水ポイントがあり、屋久島の美味しい湧き水を飲むこともできるので水はそこまで多く持っていく必要もありませんでした。

縄文杉が見つかるまでは最大の屋久杉と言われており「大王」と名が付けられました。
道の途中にあり、縄文杉より間近で見ることができるので迫力満点でした。

登山開始して4時間半、ようやく縄文杉に到着。
大きすぎて1枚におさまることができません。
自然保護のため、展望台が設置されているため近くで見ることができません。
遠目で見るようなので、大王杉のほうが迫力に圧倒されてました。

長時間かけてたどり着いたのでゆっくり眺める予定でしたが、帰りの時間も考えつつ、縄文杉まで向かう間にたくさんの屋久杉を見れたので縄文杉の滞在時間は10分ほどでした。
帰りは来た道をそのまま引き返して、荒川登山口に戻ります。
登山初心者でも自力で縄文杉までたどり着いたが、、、
なんとか無事に、縄文杉まで行って帰ってこれましたが、登山初心者の人は完全に疲れきってました。
特に帰りのトロッコ道でどんどんと抜かされました。
トロッコ道は整備されて歩きやすいですが、枕木に歩幅を合わせないといけないため、普段の自分の歩幅とは合わせにくく長時間、長距離トロッコ道を歩くので知らない間に体力を削られていました。
荒川登山口〜縄文杉までの道は整備もされていて、道迷いの心配もないのでガイドをつける必要性は感じませんでした。
ガイドを付けた方が、万が一ケガをしたときに助けてくれたり、屋久島の自然を解説してくれたり、ペース配分を考えてくれるので疲れにくいなど安心安全に登山を楽しみたい人はガイドをつけたほうがいいと思います。